【コラム】“食べる”に向き合う

私たち姉妹が気になることを発信する「KIRA CLOSET journal」。
今回は、最近読んでグッときた本について
姉がお届けします。

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本屋で主張していた本

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編集業、ライター業をしている仕事柄、
よく本屋に行きます。
(読むスピードが遅いため、年に数冊しか読めませんが…)
本屋を一周していると、
たまに目に飛び込んでくる本があるのです。
『これ、食べていいの? ハンバーガーから森の中まで-食をえらぶ力』は、
まさにそうでした。

普段は、表紙のデザインで選ぶことが多く、
表紙に惹かれたら手に取って、パラッと中を確認してから
レジへ持っていくという流れ。

でも、この本は存在を主張してきたんです。
「今の私にフィットするテーマ!」と思い、
迷わず買ってみたら、グッときました。

 

安心して食べられるものはありません

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・ほぼトウモロコシで作られているジャンクフード
・大手食品メーカーによってもたらされる工業食品
・多大な輸送費がかかっているオーガニックフード
・地産地消なオーガニックフード

さまざまな食の成り立ちから、
著者自身が究極のオーガニックを目指して、
狩猟をしたり、キノコを採りに出かけたり…
そんな体験談までが書かれています。

そんなドキュメンタリーを読み進めていくと、
「世の中には、安心して食べられるものがないのでは…?」
と、思ってしまうと思います。
私自身もそう思いました。

メニューの写真は、
私がインスタグラムにアップしている朝食。
いわゆるオーガニック食材を取り入れています。

ただし、本で書かれている内容で判断すると、
“多大な輸送費がかかっているオーガニックフード”。
広大なアメリカを移動するほどの輸送費はかかっていないにせよ、
地方から届くという点では、
“地産地消なオーガニックフード”ではありません。

でも、大切なのは、
“食べること”に向き合うこと。

ジャンクフードでも、オーガニックフードでも、
何がいいと思うか、おいしいと思うかは人それぞれ。
でも、食べるという行為は共通していますよね。

肉も魚も野菜も食べる、雑食な私たちだからこそ、
ただなんとなく食べるのではなく、
食べることに対して自分なりの意味、意見を持つことが必要なのかなと。

 

それでも、ジャンクフードも食べる選択

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この本を読んで、
「やっぱり、ジャンクフードはよくないよな~」と
改めて思ったのですが、
今までに、何度、そう思ったことか…(笑)
そう思うたびに、「しばらく食べるのをやめてみよう」と
ジャンクフードと距離を取ることを考えるのですが、
それでも、食べたくなるものです。

意志が弱いと言われればそれまでですが、
なにせ、私は、ハンバーガーやポテトなどなど、
いわゆるジャンクフード好き!

確かに、ティーンエイジャーの頃に比べれば、
食べる機会はグッと減りましたが、
それでも、食べたくなる時があります。

安心して食べられる、カラダに優しい、
ヘルシーな食事やオーガニックフードが好きだけど、
友人たちに「オーガニックフードに切り替えるべきだよ」と
強要するつもりもないし、
だからといって、ジャンクフードを嫌いになったわけでもありません。

「とにかくこってりしたものが食べたいんだ!」と、
今、欲しているものを食べればいいし、
「最近お肉を食べていないかも…」と思えば、
ヘビーな肉料理を食べに行けばいい。
「カラダを絞っている時だから野菜と鶏のささ身にしよう」、
それでもOK! というか、なんでもOK。

何を食べるかはいつだって自由に選べるんです。
ただそこには、責任が伴うってだけ。
この本の帯にも書かれているように
“体はあなたが食べたものでできている”…これは間違いないこと。

食材ひとつひとつがどのように育ち、運ばれ、調理されたか…など、
テーブルに出てくるまでのことを思考し、理解する。
食べる行為そのものだけではなく、
それらも含めて食べること。

野菜には産地が、加工食品には原材料が書かれています。
これをチェックするだけでも、
食べることへの姿勢が変化していくような気がします。

この意識を持つか、持たないかで、
毎日の食事が変わってくるなと、
この本を読み終えて感じました。

 

 

 

KIRA CLOSET journal/キラクローゼットジャーナル
Seiko Kigawa/木川誠子